松原仁先生が国会期末に「攻撃用無人機への対処に関する質問主意書」を提出して、「領空侵犯した無人機(ドローン)は、正当防衛や緊急避難でなくても撃墜可」という有用な政府答弁を閣議決定させました。衆議院HPでご覧いただけます。
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/217332.htm

「ドローンは正当防衛じゃなくても撃ち落としてOK」という見解は、過去に防衛大臣発言や防衛省防衛政策局長の答弁として出ていましたが、政府の最も高いレベルである閣議決定としてはまだでした。今回明確になったことで、中国への「撃ち落とすからな!」というメッセージとなり、抑止力が強化されたと思います。国防で大事なのは日本を守り抜く不屈の意思と能力を示して、中国に勘違いさせないことです。ハリネズミのような姿を見せつけ続ける必要があります。

答弁を産経新聞が報じ、さらに香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストも取り上げたことは有効打でした。なにしろ中国からすれば後者は「自国メディア」ですから、確実にメッセージが伝わります。領空侵犯→撃墜→日中武力衝突という誰も望まない事態が起きる確率を減らすことができました。

MQ-9_Reaper_UAV_(cropped)


質問主意書はもう一つ、極めて重要な脅威について質問しています。ドローンによるテロにどう対処するかという問題です。

質問文にあるように、いまウクライナ軍のドローン攻撃の動画がSNSを通して全世界に拡散されています。先月は117機のドローンで各地のロシア空軍基地を攻撃し、戦略爆撃機や早期警戒管制機を含む軍用機40機以上を破壊する大戦果を挙げました。動画を見たテロリストや北朝鮮・中国の工作機関は、当然のことながら「日本にこれをやってやれ! 1機200億円のF-35を一気に何機も破壊できるぞ!」と思ったはずです。そして誠に遺憾ながら、いまの迎撃態勢ではやられてしまう可能性があります。

たとえばウクライナ国防省公式アカウントに出ている下記動画の14秒目以降をご覧いただければ、複数の自爆型ドローンで同時攻撃すればテロリストが確実に目的を達成できる現状をご理解いただけると思います。

質問主意書にある、ウクライナ軍ドローンがロシア戦車のハッチ内に侵入して爆発する動画は下記になります。戦車内の弾薬を誘爆させたようです。ここまで巧妙なことができるのです。

そこで松原先生は、「警察庁は、無人機を利用したテロ行為等に対処するため、早急に装備資機材の充実強化を図るべきと考えるが、政府の見解如何」と問いました。

政府答弁は、「『経済財政運営と改革の基本方針2025』(令和7年6月13日閣議決定)において、『良好な治安を確保するため、・・・違法なドローン飛行への対処・・・を含むテロの未然防止・・・を推進する。』としているところであり、御指摘の『無人機を利用したテロ行為等に対処するため』の『装備資機材の充実強化』については、政府として同方針に沿って検討してまいりたい」というものでした。

これは早急にやってもらう必要があります。テロが起きてからでは遅いのです。ドローンをつかった要人テロがどこかの国で成功すれば、世界中で模倣犯が生まれます。そうなったら最新式の対ドローン機器は各国で取り合いになり、手に入りません。今すぐ導入すべきです。政府の尻を叩いていきましょう。



Emperor Meiji uniform
わが国のためをつくせるひとびとの
名も武蔵野にとむる玉垣
(明治天皇御製)