★北朝鮮は必死だ!

在宅ロビー活動にご参加いただいている皆様、私たちの戦略は正しかったようです!


1月はじめから対北朝鮮援助阻止に向けた活動を行ってきましたが、最近になって北朝鮮が食糧支援を求めて必死に動き回っていることが報じられるようになりました。

例えば読売新聞の下記記事によれば、北朝鮮はこれまで国連の援助を自ら拒絶してきたのに、突然「やっぱり欲しい! 寄こせ!」と要求し始めたとのことです。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110218-OYT1T00114.htm?from=main5

イギリスの一流紙デイリー・テレグラフによれば、北朝鮮はアメリカ、EUに無償食糧援助を懇願したほか、東南アジアの発展途上国には「後でゼッタイ払うから!」と後払いで食糧を売るよう求めています。
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/northkorea/8317726/Starving-North-Korea-sends-out-SOS-for-food-aid.html


上記記事は、「現在ノルウェー政府とスイス政府に、何千億円も核開発に使いながら国民を飢えさせる北朝鮮の政策を非難するよう求めています。非難なき援助は逆効果で、非人道的なのです」という私のコメントを引用してくれました。これは本ブログの下記記事で訴えたことです。

本ブログ2011年1月20日付記事


デイリー・テレグラフは世界中の有力者に読まれています。ほとんどの読者が、私たちの主張に分があると思ったのではないでしょうか?
引き続き、援助阻止の在宅ロビー活動に取り組んでいきましょう! 東南アジアの国がオオカミ少年に騙されたらかわいそうです。

 

1882年当時のデイリー・テレグラフ社

 

 

 

★これは使える!

ちょうどタイミング良く、自由アジア放送(RFA)が素晴らしい記事を出してくれました!


イギリスの元北朝鮮大使ジョン・エベラード氏が、「市場で『国連世界食糧計画(WFP)』『大韓民国』と書かれた袋に入ったコメが売られており、国際社会が支援した食糧は住民に渡っていない」と証言したと報じたのです!

http://www.rfa.org/korean/in_focus/egypt_nk-02032011150717.html
聯合ニュースが後追いしています(日本語)
http://japanese.yonhapnews.co.kr/northkorea/2011/02/04/0300000000AJP20110204001300882.HTML

これは使えるカードです! 各国に対北食糧援助をやめさせる強力な論拠になります!
元大使が職務中に知りえたことですから、私は「英国政府が非公式に確認」という言い方で各国に紹介しています。「英国政府」という権威はありがたいです。

この記事を書いた梁ヒジュン記者に尋ねたところ、エベラード大使がワシントンDCで行なわれた記者会見の質疑応答で述べたとのことでした。このタイミングの良さと重大性からいって、本国政府の了解を得てから質問者と示し合わせたと見るのが自然です。
英国政府に感謝です!

 

英外務省

 

★訴えよう!

前回の呼びかけで、スイスとノルウェーに対北朝鮮援助停止を訴えようと呼びかけさせていただきましたが、さっそくスイス政府がピョンヤンで運営するビジネススクール事業を中止するとのニュースが飛び込んできました! 上記と同じく、RFAの梁ヒジュン記者の記事です。

http://www.rfa.org/korean/in_focus/swiss_mba-02182011162701.html
Googleの翻訳システムにURLを入れると大体の意味が分かります。

Google翻訳ページのリンク

他の援助も同じ扱いとなると見てほぼ間違いないでしょう。

私はその後、欧州議会議員の数百件のメールアドレスに、「北朝鮮が政策を変えない限り、援助すべきでない。真の援助は、政策を変えさせるか、体制を打倒することである」という趣旨のメールを送りました。これから各国の議員に同趣旨の訴えを送ります。

ここであなた様にお願いがあります。考えの浅い人道主義で北朝鮮を援助して、拉致問題解決を妨げる国が出ないよう、EUのアシュトン外交安全保障上級代表(EU外相)にメールを送っていただきたいのです。送り先は下記の通りです。

 


メール送信フォーム(返答する旨の返信がきます)

http://europa.eu/europedirect/write_to_us/mailbox/index_en.htm



件名: North Korea’s Request for Food Aid
例文
Dear Baroness Ashton,

I am writing to respectfully request that the European Union rejects North Korea’s request for food aid unless they reverse their Songun (military first) Policy.

North Korea has spent billions of euros in developing nuclear weapons and experts believe they are now preparing for the next nuclear and missile tests.
Media reports say international food aid sent to
North Korea was being sold on the black market for high prices.
Unless
North Korea reverses its policy, food aid will only become a subsidy for their WMD programme and add to the suffering of ordinary North Koreans.

Yours sincerely,
(あなた様のお名前)


翻訳

件名: 北朝鮮の食糧支援要請について

アシュトン様
北朝鮮が先軍政治を放棄しない限り、欧州連合は食糧支援要請を拒絶するよう謹んで要請します。北朝鮮は何十億ユーロもの金を核開発に費やしており、専門家は次の核実験やミサイル実験の準備が現在行なわれているといいます。報道によれば北朝鮮に送られた外国の食糧援助は、闇市で高額で売られたといいます。北朝鮮が政策を転換しない限り、食糧支援は大量破壊兵器開発計画への補助金となるだけで、北朝鮮一般国民の苦難を一層増大させます。

 

左側がアシュトン上級代表

実は送信フォームは、EU全体の問い合わせフォームです。直接のメールアドレスは何度内容を変えて送っても「スパムメールと判定されました」として戻ってきてしまうのです。

ちっとも届かないので最初腹が立ちましたが、拉致被害者の苦境を思えば何でもないと思い直しました。ジェンキンスさんの著書『告白』(角川文庫)にこうあります。
「アパートは絶えがたい寒さだった。トイレと浴室、廊下、台所には温水パイプが初めから通っていなかった。すると家の中で一番暖かい部屋はうまくすれば摂氏十五度ぐらいになるが、零下以下の部屋もあった。冬には必ず戸棚の食用油やしょう油が凍ってしまった」

この極寒零下のなか、私たちの同胞が震えながら助けを待っています。せっかく国際的な制裁が効いて解決が近づいたのに、第二の太陽政策をやられてしまったら大変です。考えの浅い人道主義で北朝鮮を援助する国が出ないよう、しっかり訴えていきましょう!
ほんの数分だけお時間をください。よろしくお願いします。


★これが世界の常識だ!

現在私は救う会地方組織とともに、各国大使館を訪問して拉致問題解決への助力を要請する活動を行っています。

拉致問題解決のための国際的ロビー活動は、横田早紀江さんがブッシュ大統領に面会するなど以前から行なわれてきました。今回の活動は、救う会地方組織と北朝鮮問題に取り組む組織・個人が合同で要請文を作成し、外国特派員協会で発表し、さらに大使館を個別に訪問して理解を求めるものです。すでに10ヶ国の大使館を回りました。

横田滋さんに激励いただいた記者会見の様子は、あおいのママさんのブログでご覧いただくことができます。

http://aoinomama13.seesaa.net/article/186311033.html

 

オランダ大使館前で


 

ところである国の大使館で(国名は勘弁してください)、驚くほど率直なご意見をいただいたので報告します。私どもと面会した外交官氏いわく、
「日本には北朝鮮の人が大勢いて、パチンコなどでカネを作って北朝鮮に送金している。日本政府がなぜ取り締まらないのか不思議でならない。日本政府に聞いてみたところ、『南北両方の人がいる』などと言われたが、まったく理解できない(怒)」

本当にその通りだと思います。いま現在も不正送金が行われていることや、その手段については、私もある筋から聞いています。北朝鮮への送金は規制されていますが、関係者を広い範囲で再入国禁止にしない限り、抜け穴をふさぐことは不可能なのです。

この外交官氏は、怒気を含んだ声で日本政府の無策を語っていました。それも当然です。
日本から不正に送金されたカネは北朝鮮の核開発を助け、それがテロリストの手に渡って、自国で使われる可能性があるからです。外交官氏にとって日本政府の無策は、自分の家族と同胞が核テロで殺される可能性を高める、許しがたい所業なのです。

大量破壊兵器で世界を脅かす国は徹底的に制裁する、これが世界の常識です。不作為は厳しく非難されますし、責任を追及されます。
個々の国の事情を説明しても、核テロの脅威に晒されている国には何の言い訳にもなりません。

北朝鮮への不正送金を徹底的に取り締まることは、国際社会における日本の責務であると改めて痛感しました。しっかりと要求していきたいものです。