★イスラエルは怒っている!
金正日秘密口座凍結プロジェクトにご参加いただいている皆様、私たちのささやかな運動がジワジワ効いています!
先日ご報告したイスラエル閣僚・全国会議員への航空便による訴えですが、右派強硬派ハティクヴァのアリエ・エルダッド党首から直接返答をいただきました。私たちへのメッセージの中でエルダッド党首は、「自分の知る限り、イランとシリアに核施設を作る企てに北朝鮮は関与していた」と明確に述べています。
エルダッド党首の発言は重いです。氏は火傷治療の世界的権威として知られる元軍医で、イスラエル軍の准将でもあります。イスラエルがシリアの核施設(北朝鮮製)を空爆してから3年近く経ちましたが、今も北朝鮮を重大な脅威とみなしていることが改めて分かりました。
国際政治に関心がある方なら、イスラエルとユダヤ人を敵に回すことがどれだけ重大かお分かりだと思います。率直な感想は、「カネ欲しさにバカなことをやったもんだ!」
いまイスラエル情報機関が金正日秘密銀行口座を必死で追っていると思います。武器輸出についても厳しく監視していることでしょう。私たち草莽の在郷ロビイストも負けずにがんばりましょう!
★取り上げてもらおう!
今回拉致問題に直接関係する呼びかけを行いたいと思います。ぜひご協力ください!
これまでは秘密資金凍結や外貨獲得阻止など、拉致問題解決への取引材料獲得のための在宅ロビー活動でしたが、今回は違います。より直接的な要請であり、効果の見込みもあります。
実はEU全体の議会である欧州議会(European Parliament)の朝鮮半島代表団が、6月4日から12日まで南北訪問を予定しています。この代表団に拉致問題を取り上げるよう、みんなで要請しましょう!
もちろん日本人拉致はEUの議員にとって優先課題ではありませんが、よく知られているように9人のEU市民が拉致されているのです(私は氷山の一角だとヨーロッパ人に力説しています)ルーマニア人拉致被害者は名前も分かっていますし、フランス人拉致についてはル・フィガロ紙が下記のように大きく取り上げています。
http://www.lefigaro.fr/international/2008/04/21/01003-20080421ARTFIG00614-les-captives-etrangeresde-la-coree-du-nord.php
大勢の日本人からEU市民を含んだ拉致問題の提起を要請されたら、代表団は到底無視できません。もし無視したら、全貌が明らかになったとき責任を追及されるからです。自国民が拉致されて知らん顔できるような異常な国は、世界中探してもほとんどないのです。
そして北朝鮮は、外国からの投資を呼び込めるかどうかに体制存続がかかっていますので、EU全体から選ばれた欧州議会代表団を軽く扱えません。
欧州議会代表団が拉致問題を取り上げたら、強い圧力となるのです!
★いますぐメールを!
不当に囚われ、人生をメチャメチャにされた同胞のため、ほんの数分だけ時間を割いてください。下記にあなた様の訴えを送っていただきたいのです。
欧州議会朝鮮半島代表団
団長 Christian Ehler (Dr. Ehler) christian.ehler@europarl.europa.eu
副団長 Gerald Hafner (Mr. Hafner) gerald.haefner@europarl.europa.eu
副団長 Anna Rosbach (Ms. Rosbach) anna.rosbach@europarl.europa.eu
サンプル文を掲載します。時間がない方はそのままコピー・アンド・ペーストして、宛名と自分の名前の部分だけ変えてください。
件名: North Korean Abduction of EU Citizens
本文:
Dear (上記括弧内の名前),
I am writing to request that the Delegation for relations with the Korean Peninsula raises the issue of abduction on the next official visit to DPRK. As you may know, there are 9 EU citizens who have been abducted by DPRK along with other foreign nationals and they are desperately waiting for your help.
http://www.sukuukai.jp/narkn/
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20070421a7.html
http://www.lefigaro.fr/international/2008/04/21/01003-20080421ARTFIG00614-les-captives-etrangeresde-la-coree-du-nord.php
I suggest that the Delegation make it clear there would be no major investment from the EU until all abductees are released.
Sincerely yours,
(あなた様の名前)
The Japanese government website on abduction issue (German)
http://www.rachi.go.jp/de/index.html
http://nettv.gov-online.go.jp/eng/prg/prg1100.html
朝鮮半島代表団全員のメールアドレスは下記に出ていますので、お時間がある方はぜひ全員にお送りください。メンバーの中には、先日私たちの求めに応じて欧州委員会に質問主意書を出してくれたロジャー・ヘルマー先生もいます。今回この件で私がメールを送ったところ、ヘルマー先生からすぐ「これから何件か問い合わせを行います」とお返事いただきました。頼りになる立派な先生です。
http://www.europarl.europa.eu/activities/delegations/membersDel.do?language=EN&body=DKOR
また拉致被害者の母国であるフランス、イタリア、オランダ、ルーマニア選出の議員も6名含まれています。この人たちにとっては、事情は私たちと同じなのです。
なお最も効果があるのは、航空便の手紙による訴えです。住所も出ていますので、次の週末を手紙作りに当てるのはどうでしょう? 慣れないと少し面倒ですが、それを克服して完成させたときの充実感は素晴らしいものです。
私はワードの差込印刷機能を使って、これからメールと同じ内容の書簡をダメ押しで送ります。ぜひあなた様もお送りください。数は多ければ多いほど、拉致問題の重大性を認識してもらえます。
それでは今すぐお送りください。あなたの助けを待つ人がいます。
★知略で国難を救え!
どのような絶望的な状況でも、あきらめずに考え抜けば必ず勝利への道は見つかる! 杉山頴男氏の著書『使ってみたい武士の作法』(並木書房)に出てくる戦国武将・木全忠澄(きまた・ただすみ)の「小山の合戦」のエピソードを読んでそう思いました。
現在の愛知県稲沢市にあった木全忠澄の領地に、あるとき美濃方面から1300人の軍勢が攻めてきます。それに対し、迎え撃つ木全勢はたったの100人。これでは勝負になりません。
子供の頃やったケンカを思い出していただければ、13対1がいかに絶望的か分かると思います。弓矢や刀の戦いでは、2対1でもよほど錬度や士気に差がないかぎり勝ち目はないのです。
忠澄は部下に命じて小山に隠れます。「潔く戦って果てましょうぞ! 臆病でござる!」と部下からは非難ごうごう。しかし忠澄は「まあ、ちょっと待て」と落ち着いた表情。あきれて敵陣に討って出ようとした家来がいたとき、「みなの者、よく聞け。この小山の下の道は敵が必ず通る道だ。敵は勝ったと思い油断してくるだろう。じっと隠れておれ!」と力強く命じました。
案の定、敵はすっかり気を緩めてペチャクチャ自慢話をしながら小山に近づいてきました。忠澄はこれを半分位やりすごさせてから、一気に鬨の声を上げさせます。するとその声は山に反響して大人数であるかのような錯覚を与え、不意をつかれた敵は驚きあわてて逃げはじめます。そこに忠澄は100人の手勢を3手に分け、まず1手を突撃させます。すると敵の中の精強な兵が、「オイ、大した人数じゃないぞ」と引き返してきます。忠澄は次の1手を突撃させ、さらに残る1手も続かせてこれを撃退します。次々と木全勢が出てくるのを見た敵は「もうダメだ」と後ろも見ないで敗走し、多くが討ち取られたと『尾張志』などに記されています。
忠澄の戦略は、まず負ける状況では決して戦わないこと。敵が油断するのを忍耐強く待つ。そしてチャンスが到来したら自分を大きく見せて、敵を心理的に圧倒する。次にワザと兵力を小出しにして、敵中の精強な兵をおびき出す。それを波状攻撃で倒したあと、あとから続々と出てくると錯覚させて残った弱兵を逃走させる。そして逃げる敵に後ろから襲いかかり、安全確実に仕留める。このように数々の知略を駆使して不可能を可能にしたのです。
忠澄は滝川一益の家老となり、そののちに豊臣秀吉に見いだされ謀略担当の近侍として仕えました。いま草葉の陰で、「平成の者は情けないがや! よう考えれば金正日を倒す方法はあるて!」と地団駄を踏んでいるかも知れません。
北朝鮮が核保有国として認められたとき、我が国は未曽有の国難に直面します。アメリカが核拡散しない条件で認めてしまう事態を、何としてでも阻止しないといけません!
木全忠澄の故事の胸に、国民一人一人が知略を練ろうではありませんか!
弓矢と刀の戦いで13倍の敵を打ち破ることを考えたら、全世界に訴えて金正日体制を倒すことなど何でもないはずです。必ず倒す方法はあります。がんばりましょう!
プロフィール
加藤健
アジア調査機構代表
拉致被害者救出のための政策提言や、北朝鮮の外貨資金源潰し、制裁破り告発等を行う。
国営高麗航空の寄航差し止めなどの戦果を挙げる。
著書『朝鮮総連に破産申立てを! 血税1兆円以上が奪われた』(展転社)
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