加藤健の「天を回せ! ロビー活動で挑む」

一般国民が国際政治を動かすための具体的方法論

松原仁先生の落選・中国資本火葬場のボッタクリ

前回、取り上げた衆議院東京26区の松原仁先生ですが、誠に残念ながら落選してしまいました。国政選挙は「風」がものをいう世界。高市ブームの暴風の前では、皮肉な話ですが、松原先生と高市総理が松下政経塾の先輩後輩で親しいことも、高市総理にとって必要なのは信頼できる相談相手であることも、高市総理を攻撃する中国を松原先生が散々叩いてきた事実も、役に立ちませんでした。票は自民党新人候補に行ってしまいました。

20250609_ウイグル強制労働調査報告会 高市早苗氏

松原先生が出してきた大量の質問主意書や委員会での質疑は、過去幾多の成果を生んできました。次の選挙で返り咲くまであの鋭い質問が出なくなることは、日本にとって大きな損失だと思います。

松原先生の質問というと、外交・安全保障・拉致に関わるものが有名です。しかし実際には、水害や交通事故の予防など、生活に密着したものも多数出しています。たとえば昨年十二月には、都民が直面する火葬の問題に切り込んだ「中国資本の影響下にある火葬場の附帯料金に関する質問主意書」で政府の対応を促しました。

質問文によれば、昨年11月に東京都杉並区在住の喪主が家族の火葬のため中国資本の地元火葬場を利用したところ、すでに広く報道されている高額の火葬料金だけでなく、休憩室利用料や菓子代でもぼったくられました。喪主が火葬に要する数十分を休憩室で過ごしたところ、室料として税込2万7500円を払わされました。これは、横浜市営斎場の2500円の10倍以上です。近隣の貸し会議室の相場と比べてもベラボーに高いです。さらに、休憩室で喪主がメニューの提示もないまま係員にお菓子をすすめられ、「それではお願いします」と言ったところ、後から1万2710円も請求されました。出てきたのは、コンビニなら数百円で買えそうなものばかり。喪主が親族の前でお菓子を断りにくい状況を利用して承諾させ、後から高額料金を請求するやり口は、松原先生がいうとおり公共性の高い火葬場のあり方としておかしくないでしょうか?

質問主意書は、厚生労働省が発出した「火葬場の経営・管理に関する指導監督について」という通知に言及し、政府が地方自治体にボッタクリが行われていないか確認せよと求めています。質問のかたちをとった、国会議員による要求です。

これに対して、高市内閣が閣議決定した政府答弁書は、「料金等に関する規定が明確になっており、十分な説明が行われていること」について「確認されるべき」ものと考えているとしました。「分かった、ちゃんとやるから」という意味です。こうやって国会議員は、政府を動かして庶民を苦しめる問題を改善できるのです(やらない議員が多いですが)

松原先生は動画で、「アイ・シャル・リターン」と宣言しました。一日も早く戻ってきてもらう必要があります。



Emperor Meiji uniform
疾き遅きたがひはあれどつらぬかぬ
ことなきものはまことなりけり
(明治天皇御製)


松原仁先生が落選の可能性

本ブログで何度も取り上げてきた松原仁先生が、いま東京26区(目黒区・大田区西部)で必死の選挙戦を戦っています。相手の自民党新人には高市人気という猛烈な「風」が吹いています。松原先生は無所属なので比例復活はありません。負けたら即落選です。

実は、2月4日現在、松原先生劣勢とする調査結果も出ていて、心底焦っています。松原先生が国会からいなくなれば、あの鋭い質問は出なくなります。特に拉致問題が決定的ダメージを被ると、元家族会事務局長の増元照明さんが応援演説で訴えています。国家的損失といっていいでしょう。

matsubarajin

そこで、松原先生の最近の業績で、産経新聞記事で確認できるものをいくつかご紹介したいと思います。お読みになって「こういう議員は必要だよな」と思われたら、ぜひSNS等で発信していただけると幸いです。

もっとも話題になったのは、前回の衆議院選挙で中国の薛剣総領事がれいわ新選組を支援していたことを告発し、明るみに出した件でしょう。下記が記事となります。

この件は香港の英字紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストでも大きく取り上げられました。国際舞台でケンカをし、見事勝利を収めることができる議員はどれだけいるでしょうか?

川口のクルド人が「難民」でなく、農閑期の出稼ぎに過ぎないことを数値で明らかにしたのも大きな業績です。農繁期と農閑期で難民申請数に3倍以上の差がありました。記事に出ているグラフで一目瞭然です。それこそ、「天下の諤々は君が一撃に若かず」の知的快挙だと思います。

「領空侵犯した中国の無人機は、正当防衛や緊急避難に該当しなくても撃墜可」と閣議決定させたことは、中国の出鼻を挫く会心の一撃でした。明確にすることで抑止力を高め、中国に手を出しにくくさせました。

中国による自衛隊退職者へのスパイ工作を明るみに出し、粉砕しました。
https://www.sankei.com/article/20250609-AXQ3I4TKCRCATIDPZ6DYAWI7CE/

それから中国の呉江浩大使による「日本の民衆が火の中に」脅迫発言を告発し、日本国民を代表して抗議しました。

呉大使の2023年の一回目脅迫発言は、松原先生が提起しなかったら有耶無耶になっていたことです。産経新聞は社説で松原先生の名前を出しています。

外務委員会での上川外相追及も見事でした。
https://www.sankei.com/article/20240531-NJGEBXFO5FE2RNFRRUYQ7QCP5E/

落選すれば、これらのことは何一つできなくなります。国会議員だから国会で追及したり、質問主意書で内閣に答弁を強制したりできるのです。

いま大接戦です。SNSでの一般の方の投稿が、勝敗を決することが十分にあり得ます。ご助力を賜りたく切にお願い申し上げます。 




Emperor Meiji uniform
むかしいまおもひあつめてかぞへけり
國に盡しし臣のいさをを
(明治天皇御製)


制裁こそ拉致被害者救出のカギだ!

あけましておめでとうございます。

今年こそ拉致被害者の帰国が実現してほしいと強く願っていますが、いま救出運動が誤った方向に流れていることに強く危惧しています。一部の運動関係者が、北朝鮮に大規模な経済支援を行って拉致被害者を返してもらおうと言っています。こうした発言は救出を遠ざけてしまい逆効果であるばかりか、新たな拉致を生みかねない危険極まりないものです。交渉事を全く分かっていないと言わざるを得ません。

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なぜ逆効果なのか? 北朝鮮側が拉致被害者を解放する必要を感じなくなるからです。北朝鮮は2002年に5人を解放して以来、全く誠意を見せていません。それにも関わらず日本側が一方的に下手に出て巨額経済支援を行うとまで言えば、「じゃあもう少し頑張れば日本人妻の遺骨くらいで誤魔化せる」と当然考えます。交渉戦略として、稚拙の極みだと思います。たとえば古美術商と交渉するとき、「この作品を何が何でも手に入れたい。カネならいくらでも出す。でも安くして」と言う人はいるでしょうか? そんなことを言われたら、大幅値引きを考えていた古美術商は逆に少ししか安くできなくなってしまいます。

北朝鮮にも、「拉致被害者を返したほうが得だ」と考える高官はいると思います。ところが日本側があまりに低姿勢だと、不必要な譲歩と非難されることを恐れて言い出せなくなります。その結果、帰国できるはずの拉致被害者が帰国できなくなります。誤った戦略は、苦境にある同胞をさらに苦しめることになるのです。

そして、安易に巨額経済支援を行えば、北朝鮮は再び日本人を拉致します。北朝鮮は過去、アメリカ人を何度も拘束して、クリントン元大統領を平壌に呼びつけるなど宣伝上の利益を得ています。アメリカに対して何度もやってきた北朝鮮が、日本には遠慮するでしょうか? 犯罪者に簡単にボロ儲けする方法を教えると、更生するでしょうか? 答えは明白だと思います。

何よりも、北朝鮮に兆単位の巨額経済支援を行うことは国家を危険に陥れる反逆行為であり、絶対に許されません。北朝鮮が、アメリカに届く弾道ミサイルを廃棄する代わりに一定数の核弾頭保有を認められたら、日本は戦後最大の危機に直面します。公金による経済支援で危機を深刻化させるなど言語道断であり、問題外です。

そもそも、北朝鮮への巨額経済支援は国連制裁の解除なしに行うことができず、実現可能性が低いです。トランプ大統領は「ディール」がまとまれば解除せよと言うかも知れませんが、安保理常任理事国である英国とフランスが同意しない限り実現しません。両国はイラン制裁との整合性の問題がありますから、トランプ大統領が求めたとしても安易に同意できません。一部運動関係者が唯一の手段のように言っている巨額身代金支払いは、実は最初からできない可能性が高いのです。

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では、拉致被害者救出のため、何をすればいいか? 答えは家族会・救う会・拉致議連が過去何度も出してきた声明文の中にあります。制裁です。制裁を強化すればいいのです。

朝鮮総連への破産申立てや、金正恩への制裁対象指定といった強力な制裁なら、それだけで北朝鮮を交渉のテーブルにつかせることができます。むろん最初の数か月は、「千年たっても許さない。戦争だ」などと威嚇してくるでしょう。しかし北朝鮮は、総連破産や金正恩制裁を解除させる必要があるので、半年もしたら水面下で話し合いたいと言ってきます。

それよりも低いレベルの制裁、たとえば高麗航空への制裁(日本国内での航空券販売を不可能に)や再入国禁止対象者大幅拡大などは、帰国できる拉致被害者の数を増やす効果を発揮します。北朝鮮が拉致被害者全員一括帰国に応じることは現実的にあり得ないので、少しでも救出人数を増やすべく粘り強く交渉する必要があります。そのとき、交換条件として解除できる制裁が多ければ多いほど、強ければ強いほど、救出人数を増やすことができるのです。それこそ、お金がないと何も買えないが、たくさん持っていればその分買い物ができるのと同じです。

制裁の具体策は、上記以外にもあります。詳しくは、松原仁先生が一昨年11月に政府に提出した「拉致被害者救出のための圧力強化に関する質問主意書」をご覧ください。北朝鮮制裁破りに関わる中国人が千代田区に日本事務所を持っている話など、マスコミで報道されていない生々しい情報も出ています。制裁に関する決定版の質問主意書です。

拉致問題は膠着状態が続いています。これまでのやり方は間違っていたということです。同じことをやっていたらダメです。過ちては改むるに憚ることなかれ。いまこそ徹底圧力路線に転換すべきです。



Emperor Meiji uniform
おほぞらにそびえて見ゆるたかねにも
登ればのぼる道はありけり
(明治天皇御製)




プロフィール

加藤健

アジア調査機構代表

拉致被害者救出のための政策提言や、北朝鮮の外貨資金源潰し、制裁破り告発等を行う。
国営高麗航空の寄航差し止めなどの戦果を挙げる。

著書『朝鮮総連に破産申立てを! 血税1兆円以上が奪われた』(展転社)

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