★ 横田滋さん逝去 

6月5日に横田滋さんが亡くなられました。拉致問題関係者の多くと同じように、いまだ夜も眠れない思いです。滋さんと一緒にロシア大使館やドミニカ大使館を訪問したときは、もうすぐ娘と再会できると希望に燃えていたときでした。あれから9年たったのに何もできず、ついにこの日を迎えてしまったことは痛恨の極みです。

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朝鮮総連への破産申立てを実現できていれば、滋さんはめぐみさんと再会できていたのでは?との思いが消えません。

朝鮮総連破産は金正恩にとってたいへんな事態です。というのは先代・金正日が1999年4月20日、「朝鮮総連は、父なる首領様の貴重な革命遺産である。我々はどのような方法と手段を使っても、総連を無条件に死守し存続させなければならない」という教示(マルスム)を残しているからです。金正日の教示は北朝鮮憲法より上位で、最高指導者となった金正恩をも拘束します。正恩には朝鮮総連を「死守し存続」させる法的義務があるのです。具体的には、日本当局に破産申立てをされたら「どのような方法と手段を使っても」撤回させる必要が生じ、北朝鮮は拉致被害者を解放することで破産手続中止(破産法上は「廃止」)を日本政府に懇願することになります。全員とはいいませんが、拉致被害者を何人かは確実に取り返せていたはずです。

朝鮮総連60周年記念切手

朝鮮総連が拉致に関与して大勢の日本人を地獄に送ったのに、いまだ本部ビルに居座り自由に活動できている現状も腹立たしい限りです。

関与は単なる噂ではありません。日本政府が認定しています。昨年松原仁先生が提出した「朝鮮総連による対日有害活動等に関する質問主意書」に対して政府は、「現時点においては、昭和四十九年六月に発生した姉弟拉致容疑事案、昭和五十三年六月に発生した元飲食店店員拉致容疑事案及び昭和五十五年六月に発生した辛光洙事件において、それぞれ朝鮮総聯傘下団体等の構成員の関与があったものと認識している」との答弁書を閣議決定しています。また朝鮮総連財政局副局長だった韓光煕氏は著書『わが朝鮮総連の罪と罰』のなかで、拉致成功のカギとなる工作船接岸・工作員侵入ポイントを38ヵ所も開拓したと告白しています。

日本人拉致被害者は何十年も監禁されたままなのに、朝鮮総連がそのままなどという不条理が許されてよいでしょうか?

twittercoversharp

ここで皆様にお願いがあります。横田滋さんの無念を晴らすためほんの少しだけお時間をください。首相官邸ホームページ「ご意見募集」から「朝鮮総連に破産申立てをしてください!」と安倍総理宛にメールをお送りいただきたいのです。
http://www.kantei.go.jp/jp/iken.html

同様の意見を内閣官房、財務省、金融庁、外務省にもお送りください。各府省に一斉送信できるページがあります。
https://www.e-gov.go.jp/policy/servlet/Propose


横田滋さんが一番願っていること、それはいうまでもなくめぐみさんの帰国です。実現のための強力交渉カードを作りましょう。ご協力よろしくお願いいたします。





jyoukougouheika


「悲しい出来事についても触れなければなりません。

小泉総理の北朝鮮訪問により,一連の拉致事件に関し,初めて真相の一部が報道され,驚きと悲しみと共に,無念さを覚えます。何故私たち皆が,自分たち共同社会の出来事として,この人々の不在をもっと強く意識し続けることが出来なかったかとの思いを消すことができません。今回の帰国者と家族との再会の喜びを思うにつけ,今回帰ることのできなかった人々の家族の気持ちは察するにあまりあり,その一入の淋しさを思います」

(上皇后陛下 平成14年のお誕生日に際して)
https://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/kaiken/gokaito-h14sk.html