★外務大臣が我々の要求を呑む!

在宅ロビー活動にご参加いただいている皆様、朗報です! 1114日に開かれた参議院拉致問題特別委員会で、柴田巧議員がお名前の通り巧みな質問をしてくださり、私たちの「平壌に在外公館を持つ国に、特定失踪者の保護要請をせよ」という要求が通りました


要求の詳細については、以前ブログでご報告させていただいた通りです。

本ブログ2011年7月20日付記事

本ブログ2011年8月20日付記事


質疑の模様は、参議院TVの検索ページで拉致問題特別委員会を選び、1114日の発言者一覧から柴田先生を選ぶと、ご覧いただくことができます。
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
柴田先生の公式サイトも、ぜひご覧ください。
http://www.shibatatakumi.com/

 

国会議事堂(Wiii氏撮影)


柴田先生は私たちの負託にこたえて、
「特定失踪者問題に対する政府の対応に、本気度が感じられない。もっと解決のための姿勢を示すべきだ」

「外務省の拉致問題に関するパンフレットやホームページに、特定失踪者について言及されていない。これでは存在しないと外国の人が受け取りかねない」

「外務省が各国に知らしめるよう、努力・改善を求める
厳しく追及してくださいました。

そうしたところ玄葉外務大臣は、
20088月の再調査の対象である『すべての拉致被害者』に、特定失踪者は含まれる。当然のことながら、これは非常に重要な問題である」
「平壌に在外公館を置いている国が24ヶ国ある。それらの国々との連携も、邦人保護という観点から非常に重要である」
と答弁し、私たちの要求を全面的に呑みました!


柴田先生に大感謝です!

 

外務省庁舎(撮影:つ氏)


7
22日に特定失踪者ご家族と外務省に要望に行った際、山本文土課長補佐と面会しました。今回さっそくメールを送り「現場で外務大臣の意思を徹底させ、具体的アクションを起こしてください」と要求しました。


北東アジア課の小野啓一課長や山本課長補佐は、特定失踪者を含む拉致被害者全員の救出のため、具体的行動をおこす責務があります。外務大臣が述べた通りこれは邦人保護の問題であり、最優先事項です。
今後も各国大使館と連絡を取りながら、外務省が責務を果たしているか、それとも怠っているか、しっかりと確認していきたいと思います。マスコミの皆様には優先的に情報を提供します。

もちろん一生懸命動いてくださる外務官僚には、関係者一同で暖かいエールを送りたいと思います。大いに期待しています。


★アメリカの北朝鮮食糧支援に大きなブレーキ!

もう一つ、私たちが世界で誰よりも早く(1月)から在宅ロビー活動をしてきた北朝鮮食糧支援阻止についても、大きな前進がありました!

http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/northkorea/8317726/Starving-North-Korea-sends-out-SOS-for-food-aid.html

1118日にオバマ大統領が、対北支援を厳格に制限する農業歳出法案にサインし、今後アメリカは監視体制が確立されない限り、支援できないことになりました。
これは大きいです。横領・流用できなければ、北朝鮮政権にとって食糧支援は無意味だからです。「ザマーみやがれ!」ですね(笑

 

アメリカ議会議事堂


この問題ではアメリカ政府高官や有力議員に書簡を送って、一生懸命訴えました。私たちの影響は微々たるものだったでしょうが、それでも議員スタッフは添付した新聞記事を読んだはずで、読めば問題点が一目瞭然でした。今回法案を推してくれた下院外交委員会テロ・不拡散・貿易小委員会委員長のエド・ロイス先生にも、当然のことながら書簡を送っています。

ロイス先生は、なかなか頼りになります。議会の公式サイトで、「そもそも食糧支援自体が禁止されるべきだった。これまで北朝鮮が詐欺を働かなかった取決めなど一つも知らない。脱北者は、食糧支援は核開発支援と同じだと言っている」と述べています。

http://foreignaffairs.house.gov/press_display.asp?id=2094

アメリカ政治に詳しい方は、ロイス先生が過去に騙されてしまい、虚偽宣伝に基づく対日批判決議を推した前歴があることをご存じだと思います。しかしながら彼は、北朝鮮問題では断固とした立場をとり、非常に熱心です。暖かい目で見守りたいものです。

 

エド・ロイス先生



★アメリカ人青年が拉致されていた!

11
11日に衆議院議員会館で、アメリカの人権団体である北朝鮮人権委員会の『拉致報告書』(チャック・ダウンズ編)の日本語版出版記念シンポジウムが開催されました。この日は衆議院議員の先生と面会していて、10分ほど遅れて会場に入ると満員でした。300人以上は入っていたでしょうか? 拉致問題特別委員会に所属する先生方に加え、安倍晋三元首相や平沼赳夫先生もお見えになっていました。

編者のチャック・ダウンズ氏から、『拉致報告書』日本語版で初めて明らかにされたアメリカ人青年拉致事件について説明がありました。2004814日に、ユタ州プロビデンス市出身でブリガム・ヤング大学の学生だった当時24歳のデイビッド・スネドン君が、中国の雲南省香格里拉(シャングリラ)で北朝鮮によって拉致されていたことが明らかになりました。スネドン君は北京語と韓国語が堪能な優秀な学生で、北京の国際関係学院で中国語コースを終え、中国南西部を旅行しているところでした。詳しくは自由社から出ている同書をご覧ください。

写真は下記でご覧いただけます。
http://www.helpfinddavid.com/missing-person-information

スネドン君のご両親の、切々と救助を訴える手紙も読み上げられました。国は違えども、拉致の残酷さにまったく変わりはありません。

 

スネドン君の母校ブリガム・ヤング大学(撮影:ケン・ルンド)

 

『拉致報告書』を読んで、北朝鮮人権委員会はスネドン君を拉致認定するに至った証拠をすべて開示していないな、という感想を持ちました。今後のため伏せているのでしょう。


北朝鮮人権委員会は、レーガン大統領の国家安全保障担当補佐官だったリチャード・アレン氏、元国防次官、元国務次官補など錚々たる大物が理事になっている団体です。前事務局長であるチャック・ダウンズ氏もアメリカ政府元高官です。ここが認定している以上、十分な根拠があることは間違いありません。
http://hrnk.org/sample-page/the-board-of-directors/

チャック・ダウンズ氏は『北朝鮮の交渉戦略』(日新報道)を著した北朝鮮専門家で、恐らくアメリカで誰よりも北朝鮮情報に通じています。この日記者会見が終わったあと雑談しましたが、金東植牧師拉致事件に関するたいへん興味深い裏話を教えてもらいました。
またダウンズ氏とはメールのやり取りだけで、直接書簡を送ったことはありませんが、「健、君があちこちに出した手紙の何種類かは読んだよ」と笑っていました。専門家コミュニティの中で相談を受ける立場のようです。

北朝鮮によるスネドン君拉致は間違いないと見ていいでしょう。


★同盟の義

同盟国の国民が拉致されたという事実は、特別の意味を持ちます。私は日本が、日本人拉致被害者救出に尽力するのと同じように、スネドン君救出のため全力を尽くす道義的義務があると思います。

アメリカという国については、好きだという人もいれば、嫌いだという人もいるでしょう。嫌いという人は結構いると思います。ブッシュ政権の外交政策に憤りを感じた人はアメリカにも大勢いたくらいですから、日本で多いのは当然です。

 

日米安保条約(撮影:ワールドイメージング)


ただ重要なのは、日本が周辺ゴロツキ国家に武力攻撃されたとき、自動的に参戦する唯一の国がアメリカだということです。友好国はたくさんあっても、若い兵士が命をかけて戦い、血を流す国はアメリカだけです。このことは極めて重要だと思います。

 

中国軍のSu-27戦闘機

 

もちろんアメリカが日本と同盟を結んでいるのは、自国の利益のためです。世界中のすべての国が、自国の国益のため行動しているのであって、善意などまったく関係ありません。


しかしだからといって、「安保条約にアメリカ人拉致のことは書いていないから知らない」では、日本人として恥ずかしいと思うのです。日本人は「義」を重んずる国民です。同盟の契を結んでいる国の青年が、敵国に酷い目に遭わされているのなら、立ち上がるのが日本人というものです。

ましてや年老いた両親から助けを求められたのですから、日本男児、日本女性として全力を尽くし、結果を出したいものです。いまこそ義のため立ち上がりましょう

 


★オバマ大統領に直訴だ!

ここで皆様にお願いがあります。ほんの少しだけお時間をください。オバマ大統領に、スネドン君救出を求めるメッセージを送っていただきたいのです。

これは効果があります。というのは、世界最強を自任するアメリカが、外国人から自国民救出を要請されるというのは、ある意味衝撃的な出来事だからです。メンツの問題です。

大統領へのメッセージは、ちゃんと読まれ、適切な部署に転送されます。9月に、制裁破りをした中国国営企業への捜査を求めましたが、全員返事が届いたと思います。

本ブログ2011年9月5日付記事
ホワイトハウスのレターヘットにオバマ大統領名で書かれた手紙をプリントアウトして、「大統領から手紙が来てさあ」と見せて遊べるのは、在宅ロビー活動にご参加いただいている皆様だけの特権です(笑

私たちから多数のメッセージが行けば、アメリカ政府はスネドン君救出に本気で取り組むでしょう。それは日本人拉致被害者救出にとっても極めて有益です
どうかご協力ください。

 


送り先
ホワイトハウス入力フォーム
http://www.whitehouse.gov/contact/submit-questions-and-comments

Type」は「International」を選び、「★Country」で「Japan」を選んでください。「★Subject」については、下から5番目の「Help With A Federal Agency」 を選ばれたらいいと思います。左下赤枠の「Type the two words:」部分は、すぐ上に表示された2つの単語を入力してください。


例文

Dear President Obama,

I would like to express my most sincere appreciation for the condolences and assistance Japan has received from the U.S. in response to the Tohoku-Pacific Ocean Earthquake. The human resources support from the U.S. Forces in Japan and others have all been profoundly uplifting to the Japanese people, who have come to realize acutely that “a friend in need is a friend indeed.”

That is why I am deeply distressed by a report from the Committee for Human Rights in North Korea claiming that David Louis Sneddon, student at Brigham Young University, was abducted by North Korean secret service on August 14, 2004 in Yunan Province of China.
There are hundreds of Japanese citizens abducted by North Korea and the rescue of abductees is one of the top priorities of the Japanese government.
I respectfully request that the U.S. government cooperate with the Japanese government and rescue Mr. Sneddon and all foreigners, including EU citizens, detained by North Korea.

 

 

訳文

 

親愛なるオバマ大統領、

 

東北太平洋沖地震の際、日本がアメリカからいただいたお見舞いと支援について、心から感謝申し上げます。在日米軍による人的支援および他の支援は私たち日本人を大いに励まし、「いざというとき頼りになる友が、本当の友である」ということを痛感させました。

 

だからこそ私は、北朝鮮人権委員会の報告書が、2004年8月14日にブリガム・ヤング大生デイビッド・スネドン君が雲南省香格里拉で北朝鮮秘密機関によって拉致されたと主張していることに、深い憂慮の念を抱くものです。

これまで何百人もの日本人が北朝鮮によって拉致され、被害者の救出は日本政府の最優先事項となっています。

アメリカ政府が日本政府と協力し合い、スネドン君、またEU市民を含む外国人拉致被害者を救出することを、慎んでお願い申し上げます。



それでは皆様、いますぐメッセージをお送りください。よろしくお願いします。