このたびの大震災で被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。またお亡くなりになられた方々に、謹んで哀悼の意を表します。
私自身は想像を絶する被害に打ちのめされる思いでしたが、海外のメディアは日本人の冷静さ、秩序、助け合いの精神、忍耐強さを、感嘆をもって報じていました。衛星放送でイギリスのニュースを見ていたら、日本から中継している記者が「この人たちの冷静さは本当に信じられない!」と言っていました。その記者は余震の恐怖ですっかり参った様子でした。
平時はだらしないところもある日本人ですが、非常時になるとDNAに刻まれた民族性が表に出てきます。
★復興
思えば戦後の復興は、焼け野原からはじまりました。
昭和天皇は沖縄以外の全国を8年半かけて御巡幸され、傷ついた国民を励まされました。その行程はなんと3万3千キロ!
終戦後捕虜になった日本兵が、監視役のインド兵に「日本は戦災で二度と立ち上がれない。これからはインドの時代だ」と言われたと、何かの本で読んだ覚えがあります。恐らくその時点では常識的な見解だったのでしょう。
しかしその後どうなったか?
このたび、今上陛下のおことばがありました。下記でご覧いただくことができます。
http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/okotoba/tohokujishin-h230316-mov.html#h01
戦後の復興に思いを馳せ、皆で力を合わせてこの難局を乗り切りましょう!
★北朝鮮支援阻止
1月から皆様と一緒に行なってきた、北朝鮮向け食糧支援阻止のための在宅ロビー活動ですが、成果が出てきました!
世界各国の議員にメールや手紙を送って訴えてきましたが、カナダ下院のキース・マーティン議員が、ビバリー・オダ国際協力大臣(日系3世)に質問主意書を送ってくれました。「カナダの援助が北朝鮮の一般国民に渡っているという保証はあるのか?渡ってないことを示す証拠なら多数ある」という厳しい文面です。議員が送れば大臣は回答しますので、非常に楽しみです。
キース・マーティン議員
またカナダの元司法大臣・検事総長で、人権法の権威として名高いアーウィン・コトラー議員(教授)のスタッフから何度もメールをいただき、コトラー教授がカナダ政府と既にこの件で協議していると伝えられました。
コトラー教授
欧州議会では、イギリス選出のグラハム・ワトソン議員から、「あなたの懸念は理解できます。また先軍政治についても理解しています。いただいた情報を活用し、あらゆる機会をとらえて同僚議員に対して、北朝鮮向け食糧援助問題で実際的なスタンスをとるよう働きかけます」とご返答いただきました。
他にも多数の議員から前向きな返答をいただいています。
しかし残念ながら、予断を許さない状況です。特に北朝鮮についてよく分かっていないEU(欧州委員会)が、食糧支援を行う危険性が高まっています。
ここであなた様にお願いがあります。ぜひいま一度、EUのアシュトン外交安全保障上級代表(EU外相)にメールを送って、北朝鮮の体制を支援しないよう訴えてください。お送り先は下記の通りです。
メール送信フォーム
http://europa.eu/europedirect/write_to_us/mailbox/index_en.htm
件名: North Korea’s Request for Food Aid
例文
Dear Baroness Ashton,
I am writing to respectfully request that the European Union rejects
Media reports say international food aid sent to
Unless
Yours sincerely,
(あなた様の名前)
左側がアシュトン上級代表
メッセージを送ると、しばらくして正式な受領通知が届きます。返事がくるのは楽しいものです。ぜひ今すぐお送りください。
★恥も外聞もかなぐり捨てて
北朝鮮はいま必死です。世界中に頭を下げて、食糧支援を懇願しています。少し前までは対話攻勢だったのが、いまや無心の総攻撃です!
韓国の中央日報が3月8日に報じたところによれば、アフリカの最貧国ジンバブエにまで食糧支援を求めたといいます。
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=138012&servcode=500§code=500
しかしこれは、国民を飢えさせないための努力ではありません。韓国の朝鮮日報が内情を分析した記事を出しましたので、下に全文引用します。ちなみに朝鮮日報英語版の同記事は、世界中の議員に送りました。
http://english.chosun.com/site/data/html_dir/2011/02/25/2011022501275.html
―世界中に食糧支援を求める北朝鮮、その内幕は―
「北朝鮮は食糧がないのではなく、金総書記が流通させないだけ」
米国のラジオ放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は24日、「北朝鮮への支援事業を行っている米国の五つの救護団体が、北朝鮮向けの緊急食糧支援を求めている」と報じた。北朝鮮は昨年末から、アフリカの最貧国を除く世界中の国々に食糧支援を求めており、支援要請を受けていない国を探す方が難しいと言われるほどだ。しかし、ある韓国政府高官は「昨年の北朝鮮の食糧生産量は、ここ20年間で最も良かった」と語った。複数の北朝鮮問題専門家は、北朝鮮の現在の食糧難について、政権と軍がコメを流通させないことが最も大きな原因と指摘している。
(1)北朝鮮、昨年の食糧生産量は減少していない
1991年から2009年までの韓国政府統計によると、北朝鮮の食糧生産量が最も多かったのは05年の454万トンで、続いて06年の448万トンだった。政府は昨年の数値についてはまだ発表していないが、国連食糧農業機関(FAO)は448万トンと推定している。つまり、昨年はここ20年間で1、2位を争うほど多くの収穫量があったということだ。北朝鮮で1年に必要とされる食糧は500万トンほどと推定されるが、国家安保戦略研究所の南成旭(ナム・ソンウク)所長は「食糧生産量が350万トン以下にまで落ち込むと、餓死者が続出する」と話す。故ファン・ジャンヨプ元朝鮮労働党書記は「97年に100万人以上の餓死者が出たときの生産量は、わずか250万トンだった」と話していた。
(2)朝鮮人民軍の備蓄米だけで100万トン
昨年9月に与党ハンナラ党の金武星(キム・ムソン)院内代表は「戦争に備えて北朝鮮が備蓄しているコメの量は100万トンに達する」と発言した。100万トンあれば、朝鮮人民軍兵士119万人が1日500グラムずつ食べても、4年7カ月にわたり持ちこたえることができる。またこれは、北朝鮮の全住民(2400万人)の3カ月分に相当する。北朝鮮当局は昨年初めごろ、春窮期(前年の食糧を食べ尽くす、春の端境期)の食糧難対策として、軍糧米が保管された2号倉庫を一部開放した。しかし哨戒艦「天安」沈没や延坪島砲撃によって危機感が高まると、逆に住民から軍糧米を徴集した、と北朝鮮の内部事情に詳しい消息筋が証言した。韓国政府の安全保障関係部処(省庁)の当局者は「北朝鮮は87年から食糧生産量の12%を戦争備蓄米、10%を愛国米として徴集している」と語った。
(3)動かない中国
中国は北朝鮮体制が深刻な状況に陥ることを望んではいない。ところが今回はその中国が、北朝鮮による食糧支援要請に何ら反応を示していない。中国による北朝鮮向け非公開食糧支援の規模は極秘とされているが、韓国政府によると、最近になって中国が動いている様子は見られないという。外交筋は「食糧不足で北朝鮮が崩壊寸前に陥った場合、中国が今のように動かないはずはない」と語った。
北朝鮮では毎年100万トンの食糧が不足している。しかし李明博(イ・ミョンバク)政権発足前まで、韓国政府は毎年40万トンから50万トンの支援を行い、また国際社会からも最大で100万トンの支援が行われていた。これによって北朝鮮は食糧不足を補ってきた。統一部の関係者は「08年から韓国による食糧支援が途絶え、国際社会からの支援も減少したことから、北朝鮮の食糧事情は非常に困難な状況にあるはずだ。まずは備蓄米を放出し、それから外部に支援を求めるのが順序ではないか」と語った。
(4)自給に向けた努力せず
今年1月に統計庁が発表した資料によると、北朝鮮に埋蔵された金の潜在価値は2000トンで、金額にすると61兆3274億ウォン(約4兆4349億円)分に相当する。また銀の埋蔵量も5000トンと推定されており、1兆9124億ウォン(約1383億円)相当の価値がある。その上、金正日(キム・ジョンイル)総書記が海外に保有する隠し資産も、40億ドル(約3274億円)以上と推定されている。ところが食糧難を解消するために北朝鮮が金や銀を売ったとか、金総書記の裏金が使われたという情報はない。ある脱北者は「北朝鮮で採掘された金は、党や金総書記の個人金庫に入る」と話す。また北朝鮮は今年に入って食糧支援を求める一方で、1990年代の大飢饉当時のように、プライドを捨てて頭を下げるような必死な態度も見られない。
(5)不公平な分配と流通構造
北朝鮮当局による食糧配給は、自分たちの体制維持に必要な階層に対して優先的に行われる。そのため以前とは異なり、一般住民は市場で自ら食糧を調達しなければならない。しかし最近はコメ価格が高騰している。韓国の哨戒艦沈没事件や延坪島砲撃以降、北朝鮮では住民たちがコメを買い占め、また保有する業者もコメを流通させようとしないからだ。韓国政府筋は「現在、北朝鮮にはコメがないわけではない。北朝鮮が本当に苦しい状況ならば、まずは不公平な分配と流通構造から改善すべきだ」と指摘した。
アン・ヨンヒョン記者 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2月25日
北朝鮮のミグ29戦闘機
いま日本は非常事態で、北朝鮮のことなど考えていられないという方が多いと思います。また被災地に駆けつけて救援活動をしたいのに、何もできず忸怩たる思いの方も多いと思います。実は私も同じです。
そんな方はぜひ、北朝鮮の脅威から日本を守る在宅ロビー活動にご参加ください。非常時だからこそ、他方面の備えも重要性が増しています!